2018-01-01から1年間の記事一覧

血圧の測定

血圧の測定は座った状態で行うことである。降圧薬を使用中の老齢の患者で、ふらふら感、めまいなどを訴える場合に、ベッドに横になった状態と椅子に座った状態とで血圧を比較してみるとよい。横になった状態で血圧がちょうどよくコントロールされているよう…

失語症と左半側空間失認

大脳皮質の左半球には、言語野(ブローカ運動性言語野、ウェルニッケ感覚性言語野)があるので、この部位に脳梗塞や脳出血が起こると失語症を生じる。自分の思ったことを言葉として表現できないのが運動性失語症、人から話しかけられても音としてはわかるが…

お年寄りが納得する言葉

認知症のお年寄りの自尊心を傷つけない好ましい接し方としては、老人が間違った行動をとっても、危険を伴わない状況であれば、叱らない、否定しない、訂正しない、理屈ぜめにしない、説得しない、強制的な指導をしないことです。知的な心の働きが衰えた結果…

拒否

◎拒 薬病気に対する自覚がありませんから、なぜ薬を飲むのか理解できません。また薬であることがわからなくなると、口の中に入れられたものは、異物として感じるのでしょうか、吐き出してしまいます。 薬は飲む時間が指定されています。しかし薬を吐き出して…

自尊心を傷つけないように

認知症のお年寄りの介護をすすめるうえで、最も基本となるのが、「接し方」です。接し方によっては、お年寄りの自尊心をひどく傷つけたり、不安や混乱を強めてしまいます。その結果、認知症状態の悪化に拍車をかけることになります。好ましい接し方は、老人…

小石よりみかんのほうがおいしい

◎異 食 認知症状態が高度になると、食べられるものと食べられないものの区別がつかなくなります。そのため目にふれるものはなんでも口の中に入れてしまうお年寄りがいます。タバコの吸い殻、石鹸、クレヨン、スポンジたわし、アルミはく、化粧品、小銭などで…

不安、焦燥、幻覚、妄想

不安、焦燥認知症患者では不安をともなう焦燥感がしばしば出現する.ことに夕方五時頃になると、居ても立ってもいられない耐えがたい焦燥感におそわれることがある。これを、「黄昏症候群」と呼んでおり、認知症患者に特徴的な症状である。側夜間せん妄l昼…

攻撃的行為

攻撃的になるには、なんらかの原因があります。たとえば、介護者がお年寄りの自尊心を傷つけている場合や、話や考え方に行き違いがある場合などです。そのほか、体調が悪いとき、不満や怒り、不安や恐怖を感じたとき、お年寄りの記憶は過去のつらかった時代…

不安・焦燥感

認知症性高齢者は寸前の出来事を忘れます。今後の見通しもつけられません。また、時間も季節も自分のいる場所もはっきりとしなくなります。さらに周囲との関係もわからなくなってきます。そうした状況の中にいる認知症性高齢者は、些細なことで不安や焦燥感…

◎妄想

ものとられ妄想や嫉妬妄想、捨てられ妄想などが認知症性高齢者を苦しめます。ことに、ものとられ妄想は出現しやすく、介護者を不愉快にさせます。預金通帳や財布、めがね、アクセサリーなど身のまわりのものを、しまい忘れたり置き忘れたりします。そして自…

介護者の心得

生きていく上での基本的な欲求を満たす認知症のお年寄りは、習慣として行ってきた日常生活が次第にできなくなってきます。一見できているようでも、不完全なことが多くなります。食事、排池、清潔などすべてがお年寄りに適した方法で、常に満たされるように…